養鶏飼料も、地産地消へ。

日本の養鶏生産を支える、岩手県北地域。
近い将来、世界規模で穀物の枯渇が予測され、大きな問題をはらんでいます。
岩手県北飼料化検討会では養鶏を基幹産業とする地域として
震災を乗り越えた経験を活かし、来る危機から養鶏を守り、
安全な鶏肉を安定的に生産するため地域内循環型の養鶏運営を目指しています。

震災の教訓を地域づくりへ

2011.3.11 14時46分。
当地域にとって、忘れられない東日本大震災。

当時、震災と原発事故の未曽有の混乱の中、
冷静さを保ち相互扶助の高い精神性で
秩序を保ち続ける姿に世界中から賞賛と賛美が送られました。

また、思いやりや、助け合いの高い精神性
による“団結感”は震災直近の夏の節電を見事に成し遂げました。

計り知れない悲しみと傷を受けた一方で
いずれも日本人の本質を認識するものでした。

一方、一部日本の意識に薄れつつある
自然災害の恐ろしさや防災への意識。

震災5年目を迎える節目の今こそ、
震災の経験を見つめ直し、
語り合い自主的な“行動”につなげていく。
今を生きる人達がすべき
“使命”の一つではないかと考えます。

津波による飼料配給の停止、
道路寸断による各種輸送機能の停止、
停電による情報の寸断及びその他インフラの停止。

これらの危機から養鶏を守るために
必要な研究や技術、技能等、
国内外から情報を集め、整理し、
養鶏を主体とした地域づくりに活かしていく。

そのために地域の受け皿の整備が急務である。
そんな想いから立ち上げた検討会です。

BACKGROUND
背景と現状

岩手県の鶏生産量 全国3位
The production of the Chicken in Iwate Prefecture
is ranked at third in Japan.

国内の鶏肉生産地分布(2013年)

国内の鶏肉生産地分布(2013年)

資料:農水省 「食鳥流通統計 平成25年 出荷羽数」

岩手県は1億羽を越える
鶏肉生産量で、全国3位

鶏出荷地域・食鳥処理工場が県北に集中
Chicken shipment areas, meal bird processing factories
are concentrated to the Iwate north.

岩手の鶏肉MAP(2013年)

  • 本社(鶏生産関連企業)
  • 食鳥処理工場(食鳥検査施設 含)
  • 500万羽以上出荷 地域
  • 500万羽以下出荷 地域
  • 各地域 鶏飼育農場数
岩手の鶏肉MAP(2013年)

500 万羽以上を出荷する地域、
食鳥処理工場は県北に集中

岩手県北地域は岩手県における
鶏肉生産の内 “42%” を占めている。(2014年時点)    

資料: 岩手県チキン協同組合 「いわての鶏肉MAP」

国内の鶏肉需要の増加
The demand for chicken has increased in Japan.

畜産物の国内生産量の推移(2000年度=100)

資料:農林水産省「食料需給表」「牛乳乳製品統計」「畜産物流通統計」
「鶏卵流通統計」「食肉鶏卵をめぐる情勢」

畜産物の国内生産量の推移(2000年度=100)

鶏肉の生産量は、健康志向の高まりや国産志向等を背景に、
増加傾向で推移し続けている

養鶏のメリット
Merit of the poultry farming

食肉生産量に対して必要な飼料量は、牛肉1kg=飼料10kg、豚肉1kg=飼料6kg、鶏肉1kg=飼料2kgと言われています。このことから、鶏は豚・牛と同じ重量の食肉を生産するにあたり飼料が少なく済むため、コストパフォーマンスが優れていることが分かります。

1kgの食肉を生産するために必要な飼料量比較

1kgの食肉を生産するために必要な飼料量比較

1kgの食肉を生産するにあたり必要な飼料の量において、
鶏はコストパフォーマンスに優れている。
(牛の1/5、豚の1/3の量で生産が可能)

ISSUE
課題

養鶏経営に占める飼料コストの比率の高さ
The height of the feed cost among the poultry farming management

畜産経営コストに占める飼料費の割合は高く、繁殖牛や肥育牛は機具や動物(肥育素牛)の費用負担が大きい事から3割程度と低いですが、酪農では4割、養豚・養鶏では6割以上となっています。(2006 年)この割合は年々上昇し、所得の減少要因となっています。

畜産経営全体に占める飼料コスト比率(%)

畜産経営全体に占める飼料コスト比率(%)

資料:農林水産省「農業経営統計調査(個別経営の営農類型別経営統計)」

養鶏飼料コストが高い理由

鶏は、牛や豚などの「ほ乳類」と比較して、内蔵機能が劣ります。
そのため養鶏飼料は、鶏に合わせて穀物を加工(粉砕、乾燥、 混合等)する必要があり、その課程でコストが上乗せされて割高となります。

畜産経営の飼料コストが占める割合が養豚・養鶏では
6割以上と高く、所得の減少要因となっている

国際動向に左右される飼料の価格
The price of poultry feed is influenced by the international trend

養鶏用飼料の原料は5割がトウモロコシで作られています。トウモロコシは鶏にとって成長に欠かせないタンパク源であり重要な役割を担っています。 しかし、2013年アメリカの西海岸を襲った長期の干ばつをはじめ、昨今の世界的な気候変化により穀物価格が激しく変化し、養鶏経営にも大きく影響しています。

配合・混合飼料の原料分布(2012年)※国内生産原料含む

配合・混合飼料の原料分布(2012年)※国内生産原料含む

資料:配合飼料供給安定機構

とうもろこしの価格推移(シカゴ相場)

とうもろこしの価格推移(シカゴ相場)

資料:畜産振興課「飼料をめぐる情勢」

畜産飼料の原料は、74%を輸入に頼っていることから、国内の飼料価格は、
とうもろこしをはじめとした原料の国際動向・価格に左右される

世界の人口増加、穀物消費量増大により高騰を続ける飼料価格
It is forecasted the price of poultry feed rises will continue to be high
which are caused by the growth of world population & grain consumption.

今後もアジアやインド、アフリカ等を中心に人口増加が予測され、 穀物に対する世界的な需要が想定されています。 限りある資源である穀物は、こうした背景により岩手県北にも影響します。

世界の人口、穀物の単収等と期末在庫率の推移

世界の人口、穀物の単収等と期末在庫率の推移

資料:農林水産省「世界の人口、穀物の単収等と期末在庫率の推移」

世界の人口が年々増えるとともに、穀物の生産量・消費量も増え続ける。
しかし、需要に対して供給が追いつかない状況が進行し、
穀物の国際価格は上昇し続ける

養鶏飼料の抱える問題

  1. 飼料コストによる養鶏経営の圧迫
  2. 輸入に頼っているため国際動向・価格に左右される
  3. 世界の人口増加、穀物需要増大による飼料価格の高止まり予測

HOW RESOLVE?

「藻類」に注目した飼料自給化

藻類を活用し、地域で自立した飼料生産を実現・継続することで、
国際的な気候変動や穀物価格に
左右されない安定的な養鶏経営を目指します。

「藻」を活用するメリット

永続的な安定生産による飼料価格の安定

永続的な安定生産による
飼料価格の安定

藻類は太陽光と水及び二酸化炭素を用いて永続的に生産可能であり主要な飼料原料である「トウモロコシ」との置換をする事で、飼料価格の安定に寄与します。

少ない面積で高効率な生産(耕作放棄地の活用)

少ない面積で高効率な生産
(耕作放棄地の活用)

少子高齢化、人口減少などを背景に地方山間部における深刻な過疎の現状に対して農産物と比較して高効率な生産ができ、農産物(食料)との競合がありません。食料自給や飼料の国産化の観点から効果的に寄与します。

輸入に頼らず地域内での自主生産

輸入に頼らず
地域内での自主生産

地域内で培養する事により、主要な飼料原料の確保を担保し、国際市場に左右される輸入依存の状況を払拭します。

VISION
将来的展開

藻の活用による飼料自給化が実現した未来

ソフト
(運用システムなど)

  • “養鶏”・“藻類”・“エネルギー循環”に
    おける実践的な連携の創造
  • 藻を活用した鶏肉生産を通じ、
    ブランド化を図り新たな名物の創造
  • 地域に養鶏業及び科学とふれあう場を
    提供し、養鶏振興を計画

ハード
(施設・装備など)

  • 地域の畜産飼料用藻類生産のための施設建設
  • 藻類を活用した飼料の製造工場の
    建設及び飼料配給システムの構築
  • 藻類を活用した養鶏における生産から
    鶏肉加工まで実践的な研究施設の建設

HOW JOIN?
協力するには

「興味を持ったけど、自分には何ができるかな?」
養鶏飼料の自給化への活動には、様々な形でご参加頂けます。
皆様のお力添え、どうぞよろしくお願い致します。

スタッフ/ボランティア

スタッフ/ボランティア

分野:エネルギー、養鶏(設備、飼料、鶏)、マネジメント(地域作り)、復興支援、WEB、SNS管理、他

本企画に共感頂き、目の前の事実をかえたいと考える方。目標に向かって道を切り開きながら一緒に実現に向け推進するスタッフ及びボランティアの方をお待ちしています。

研究者<

研究者

分野:藻類、養鶏(設備、飼料、鶏)

「藻類」と「養鶏及び鶏」「循環型エネルギー」及び当該分野に付随する分野に知見のある研究者の協力を求めています。藻を活用した自給飼料化及び固定費0円の設備建設に向け、本企画に共感して頂ける研究者のご協力をお待ちしています。

出資者

出資者

岩手県北地域にふさわしい藻を発見し培養するため、実験器具や実験機器等の研究環境と事務所が必要です。本企画に共感頂ける皆様、出資協力をお願い申し上げます。

ご協力よろしくお願い致します。

CONTACT
お問い合わせ

TEL       0194-77-3003

MAIL       MAIL

岩手県北飼料自給化検討会

設立日 2015年4月
代表 南 辰典
所在地 〒028-8802
岩手県九戸郡洋野町大野55-38-8
URL http://www.askchicken.com